タンニンが豊富でパワフルな濃い赤ワインを生み出す「タナ」という品種をご存じでしょうか?
本日は「タナ」について詳しく解説し、タナを使用したおすすめのワインをご紹介いたします!ぜひ最後までご覧ください。
目次
「タナ」の基本情報
「タナ」とはフランス・南西地方原産で、ポリフェノールが非常に多く含まれた黒葡萄品種です。
カシスやプラムの濃厚な黒系果実の香りに、リコリスなどのハーブ、カルダモンの様なスパイス香、タバコや燻製などスモーキーなニュアンスもあります。
そしてなにより一番の特徴は『タンニンの多さ』にあります。タンニンとはポリフェノールの一種で、葡萄の果皮や種に含まれる渋み成分です。タナのタンニンの含有量は非常に多く、よく知られるカベルネ・ソーヴィニヨンやシラー、ネッビオーロなどの黒葡萄品種と比べても圧倒的です。
タナから造られる赤ワインはがっちりとした骨格で、豊かな酸味も感じられる長期熟成に適したワインになります。
「タナ」の主要産地
タナはフランス・南西地方原産で、フランス国内での栽培面積は2,790ha(2019/2020)です。
主要産地は「A.O.C.マディラン」で、ジェール、オート・ピレネー、ピレネー・アトランティックの3県にまたがる37カ村で造られます。A.O.C.マディランでは、タナを50%以上用い、補助品種としてカベルネ・フラン、カベルネ・ソーヴィニヨン、フェール・セルヴァドゥのブレンドが認められており、タンニンの強い長期熟成型のワインが生まれます。
その他、南米のウルグアイでも広く栽培されています。
ウルグアイでは1874年フランスのバスク地方からの移民であったパスカル・アリアゲがアルゼンチンのコンコルディアより初めてタナを持ち込みました。タナはウルグアイの気候と土壌に非常にマッチし大成功を収め、現在ではウルグアイで最も栽培される品種となりました。パスカル・アリアゲの偉業を称え、ウルグアイでは、タナは「アリアゲ」という別名でも親しまれています。
マディランのタナと比べると、ウルグアイのタナのタンニンは比較的柔らかく、若いうちからも飲みやすいものが多いと言われています。
さらに、タナは比較的降水量が多い気候にも対応する品種のため、近年日本でも栽培を始めるワイナリーが増えています。既にタナ単独で製品化もされており、期待が高まっている品種です。
「タナ」のペアリング
タナは、リッチなバーベキューのお肉や脂肪の多い料理と合わせることで、タナの力強いタンニンが和らぎ、バランス良く楽しむことができます。
ちなみに、タナが成功を収めたウルグアイでは、国民1人当たりの年間牛肉消費量が46kgと、アルゼンチン(36kg)、アメリカ(26kg)、ブラジル(24kg)などの牛肉消費大国と比較しても消費量が非常に多い国です。
お肉料理のほかにもマッシュルームやトリュフなどのキノコ類、熟成したチーズなどとも相性が良いワインになります。
また、フランス南西部の郷土料理「カスレ」(お肉を一緒に煮込む豆料理)はぴったりのペアリングになること間違いなしです。
「タナ」から造られるおすすめワイン
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